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自宅でできるフレイル予防の筋力トレーニング、椅子を使った始め方と回数

2026年10月19日 (月)

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自宅でできるフレイル予防の筋力トレーニング、椅子を使った始め方と回数

フレイル予防の筋力トレーニング、椅子を使った始め方

自宅でのフレイル予防は、ふだん使っている食卓の椅子で「立ち座り・膝伸ばし・かかと上げ」をゆっくり行うところから始められます。体力や膝の具合に合わせて、少ない回数から始めて少しずつ増やす形で構いません。この記事では、やり方や休む目安に加え、脚の筋力を支える「噛む力」と食事のつながりまで順に整理します。

この記事の要点まとめ

  • 動かない椅子と支えを用意し、立ち座り・膝伸ばし・かかと上げを呼吸を止めずゆっくり行います。
  • 回数は各5〜10回、週2〜3日を目安に、体力や膝の状態に応じて3回から調整します。
  • たんぱく質を含む食事やお口のケアも取り入れ、噛みにくさや入れ歯の不具合は歯科で相談できます。

椅子を使ったフレイル予防の筋力トレーニング、3つの動きの手順

椅子を使ったフレイル予防の筋力トレーニング、3つの動きの手順

器具を買い足さなくても、毎日使っている食卓の椅子があれば脚の筋力トレーニング(レジスタンス運動)を始められます。自宅で少しずつ負荷を上げていく筋力運動に有酸素運動を組み合わせ、地域で暮らすサルコペニア(筋肉が減って衰えた状態)の高齢の方の体力が上がるかを調べた研究も行われています 1。どの動きでも息を止めず、力を入れるときにゆっくり息を吐き、種目の間には座って一息つく時間をとることが大切です。

始める前に整える椅子と周りの環境

運動を始める前に、椅子が動いたり足元が滑ったりしないよう環境を整えます。ちょっとした準備をしておくことで、ふらつきへの不安を減らして動きに集中しやすくなります。

  • 椅子の選び方と固定:キャスターや回転機能のない安定した食卓の椅子を選び、背もたれを壁や重みのあるテーブルにつけて動かないようにします。
  • 足元と周囲の整理:靴下は滑ることがあるため、裸足になるか滑り止め付きの靴下・室内履きを履き、足元のマットや新聞紙などは片付けておきます。
  • 支えの確保:立ち上がるときや立って行う動きで、すぐに両手をつける高さのテーブルや壁の近くで行います。

立ち座り:手をつく位置と息を吐くタイミング

立ち座りは、椅子から立つ・歩くといった日常の動作を支える太ももやお尻の筋肉を使う運動です。最初はテーブルや太ももに両手をついて行い、慣れてきたら手の支えを少しずつ軽くしていきます。

1. 椅子に浅めに腰かけ、足を肩幅ほどに開いて、つま先より少し後ろへ引きます。

2. 両手を太ももか前のテーブルに添え、お辞儀をするように上半身を少し前へ傾けます。

3. 「いち、に、さん」と声を出すか息を吐きながら、ゆっくり立ち上がります。

4. 息を吸いながら、同じ速さでお尻を後ろへ引くようにして静かに座ります。

膝伸ばし:座ったまま太ももの前を使う

立ち座りがつらい方や、まず座ったまま脚を動かしたい方には膝伸ばしが向いています。太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)を、体重をかけずに動かすことができます。

椅子に深く腰かけて背筋を伸ばし、座面の端を両手で軽く持ちます。息を吐きながら片方の膝をゆっくり伸ばし、つま先を自分のほうへ向けて3秒ほど止めてから、息を吸いながら元の位置へ下ろします。膝を勢いよく伸ばし切らず、少し余裕を残した角度で止めるのが関節への負担を和らげるコツです。

かかと上げ:椅子の背もたれを支えにして

かかと上げは、歩くときに地面を蹴り出すふくらはぎの筋肉を使います。立った姿勢で行うため、椅子の背もたれやテーブルに両手をしっかり添えて体を支えながら取り組みましょう。

足を肩幅に開いて立ち、息を吐きながら両足のかかとをゆっくり持ち上げます。上がりきったところで一呼吸おき、息を吸いながらかかとを床へ下ろします。途中でふらつきを感じたり脚が重くなったりしたら、その都度椅子に座って休憩をとってください。

ポイント

安定した椅子と手をつける支えを用意し、力を入れるときに息を吐きながらゆっくり動かすことが、自宅で無理なく続ける土台になります。

回数と頻度の目安、膝の違和感や体力に合わせた調整の仕方

運動の回数は「各5〜10回を1セットとして週2〜3日」が一つの目安ですが、その日の体調や膝の感覚に合わせて減らして構いません。体力に応じて段階的に負荷を調整していく方法が、無理なく運動習慣を続けるうえで取り入れられています 1 2。

基本は各5〜10回を1セット、週2〜3日の間に休む日をはさむ

3つの動きをそれぞれ5〜10回ずつ行い、週に2〜3日取り組む日程が基本になります。たとえば「月曜・水曜・金曜」のように、運動する日の間に休む日をはさむ組み方が続けやすいでしょう。

筋肉は動かしたあと、休んでいる間に回復して維持されます。毎日続けなければと思わず、雨で散歩をお休みした日に椅子の運動を1種目だけ行うといった使い方でも、運動不足の解消に役立ちます。

3回からでもよい、体力に合わせて少しずつ増やす目安

久しぶりに体を動かす方や、翌日の疲れが心配な方は、まず各3回ずつ、あるいは座ってできる「膝伸ばし」だけから始めてみてください。運動に慣れてきたら、年齢や体力に気を配りながら、少しずつ運動の強さを上げていく進め方がすすめられています 3。

動かしているときに「ややきつい」と感じる手前で止め、翌日に強い筋肉痛や関節の違和感が残らないか確かめます。1〜2週間続けて余裕が出てきたら回数を1〜2回増やす、テーブルにつく手の力を弱めるといった順で調整しましょう。カレンダーに実施した日と回数を書き留めておくと、自分のペースを把握しやすくなります。

膝に違和感がある日の動きの変え方

前に体操をして膝が痛んだことがあると、体を動かすこと自体がこわくなるものです。膝に少し気になる感じがある日は、膝を曲げる角度を小さくして、負担を減らすやり方にしてみましょう。

種目 通常のやり方 膝に違和感がある日の調整方法
立ち座り 食卓の椅子から立ち上がる 座面に固めのクッションを敷いて高くする/お尻を少し浮かせるだけにする
膝伸ばし 膝を水平近くまで伸ばす 床から少し足が浮く程度の小さな角度で止める
かかと上げ 立って両足で行う 椅子に座ったまま、かかとを上げ下ろしする

上記の調整をしても動かしたときに痛みが出る日や、膝が重だるい日は、その日の運動をお休みする判断も大切です。

運動を控えて医療機関に相談したい症状と持病がある方の注意

体の調子がいつもと違うときは運動を休み、早めに医療機関へ相談してください。とくに心臓の病気や高血圧、関節の病気などで病院に通っていたり薬を飲んでいたりする方は、運動を始める前に、かかりつけの医師へやり方や回数を伝えておくことが大切です。

次のような症状があるときは、その場で運動を中止して医療機関へ相談しましょう。

  • 胸の痛みや締めつけ感、動悸、会話がしづらいほどの息切れ
  • めまい、立ちくらみ、冷や汗、いつもと違う強いふらつき
  • 運動中に出る関節の鋭い痛みや、翌日まで続く膝の腫れ・熱っぽさ

脚の筋力を支える噛む力と食事、歯科で相談できること

脚の筋力トレーニングと並んで、毎日の食事で筋肉の材料を補うこと、そしてしっかり噛めるお口の状態を保つことは、フレイル予防の両輪になります。高齢で肥満や代謝の病気がある方は、運動とたんぱく質をとっても筋肉が作られにくい傾向があります 4。また、筋肉を保つには、牛乳由来のたんぱく質(ホエイやカゼイン)を使った補給のほうが、コラーゲン由来のものより役立ったと報告されています 4。

「入れ歯と脚の衰えは別の話」という思い込み

「部分入れ歯が合わないのは口の問題、立ち上がりにくくなったのは年齢のせい」と、二つを別々のこととして捉えている患者様は少なくありません。しかし実際には、お口の機能と全身の筋力にはつながりがあると考えられています。

噛みにくさがあると、肉や魚、繊維のある野菜を無意識に避け、やわらかい食べ物ばかりを選ぶようになります。その結果、食事の量やたんぱく質が不足し、せっかく運動をしても筋肉が維持されにくくなり、さらに外出がおっくうになるという循環につながることがあります。

パンや麺で済ませがちな日の、たんぱく質の足し方

昼食などをパンや麺類だけで済ませる日は、筋肉の材料となるたんぱく質が不足しがちです。硬い肉を無理に噛もうとしなくても、調理法や食品の選び方でたんぱく質を補うことができます。

たとえば、うどんに卵や豆腐を入れる、パンの日にヨーグルトや牛乳、ツナやサバなどの魚の缶詰を一品添えるといった工夫が取り入れやすい方法です。お肉を食べるときも、ひき肉料理や薄切り肉をゆっくり煮込んだものなら噛む負担が和らぎます。なお、腎臓の病気などで食事制限の指示を受けている方は、たんぱく質のとり方について主治医へご確認ください。

部分入れ歯の噛みにくさを歯科で相談する意味

入れ歯が動く、噛むと歯ぐきが痛いといった状態のまま我慢していると、残っている歯にも余計な負担がかかることがあります。歯科医院では、今お使いの入れ歯の調整や修理で対応できるか、新しく作り直すか、あるいは残っている歯のむし歯や歯周病のケアが必要かを検査して確かめます。

もし自分が治療を受ける側であったらと考えたとき、目先の噛みにくさを和らげるだけでなく、残っている周囲の歯への将来の影響まで見据えて選択肢を整理することが大切だと考えます。なお、入れ歯を新しく作る場合、公的医療保険が適用される樹脂製のもののほか、自由診療(自費診療)で金属の薄い土台などを使う方法もあります。

自由診療の部分入れ歯は、材質や大きさによって一般的には15万〜50万円程度と幅があります。当院の費用は診察のうえでご案内します。

自由診療の部分入れ歯でも、入れたばかりの頃は、異物感やしゃべりにくさ、歯ぐきがこすれる痛みなどが出ることがあります。金属を使う場合のアレルギーや、バネをかける歯への負担にも気をつける必要があります。入れたあとも、お口の変化に合わせて調整を続けていきます。それぞれのよい点と気をつけたい点を知り、患者様ご自身の判断で選べるよう相談してみてください。

当院への通い方と、通院が難しいときの訪問歯科診療

当院はJR長浦駅から歩いて18分です。駐車場は医院のななめ向かい(第一)と、歩いて3分のところ(第二)にあり、医院の横には障害者等の方のための駐車場もあります。ご家族の運転で通う場合は、お買い物のついでや平日のお昼など、付き添いやすい時間をあらかじめ決めておくと予定を立てやすくなります。

また、脚の力が落ちたり体の調子がすぐれなかったりして、お一人で通うのが難しいときは、歯科医師や歯科衛生士がご自宅へうかがう「訪問歯科診療」という方法もあります。当院では、介護が必要な方や車椅子をお使いの方、そのご家族からのご相談も受け付けています。ご自宅で入れ歯の調整やお口のケアを受けられる場合があり、できる処置の範囲や保険が使えるか、費用のくわしい内容はお口や体の状態によって変わるため、まずは当院へお問い合わせください。

ポイント

椅子の運動に「たんぱく質を添える食事」と「噛みやすいお口の環境」を組み合わせることが、無理のないフレイル予防につながります。

よくある質問

Q. フレイルを防ぐためにはどうしたらよいですか?

A. 「無理のない運動」「たんぱく質を含むバランスのよい食事」「お口のケアと人との関わり」の3つを日頃から組み合わせることが基本です。

どれか一つだけをがんばるのではなく、家でできる椅子を使った運動、噛みやすい工夫をした食事、そしてご家族とのおしゃべりや出かける機会をもつことが、心と体の元気を保つ助けになります。

Q. 高齢者の筋力トレーニングにはどのような意味がありますか?

A. 加齢や運動不足によって筋肉が減るのを緩やかにし、椅子から立つ・歩くといった日常の動作を自分の力で続けやすくする意味があります 1。

サルコペニア(筋肉が減って体の力が落ちた状態)のある高齢の方でも、自宅でできる無理のない筋力運動を少しずつ続けることが、体の力を保つ助けになると考えられています。

Q. 食べにくさや舌の力の低下もフレイルに関係しますか?

A. 噛む力や、舌で食べ物をのどへ送る力(舌圧)が弱くなると、食べられるものがかたより、体全体の筋力が落ちることにつながる場合があります。

食事中にむせやすくなった、硬いものが噛みにくい、入れ歯が合わなくなったと感じるときは、年齢のせいだけと考えず、一度歯科医院でお口の状態や噛み合わせを確認してもらうことをおすすめします。

参考文献

1. Liu M, Li J, Xu J et al. Graded Progressive Home-Based Resistance Combined with Aerobic Exercise in Community-Dwelling Older Adults with Sarcopenia: A Randomized Controlled Trial. Clinical interventions in aging. 2024. PMID: 39355281 / DOI: 10.2147/CIA.S473081

2. Li PWC, Yu DSF, Chan NY et al. Resistance-based exercise intervention for patients with coronary artery disease and sarcopenia: a pilot randomized controlled trial. European journal of cardiovascular nursing. 2025. PMID: 40114426 / DOI: 10.1093/eurjcn/zvaf041

3. 糖尿病を改善するための運動 | 生活習慣病などの情報(e-ヘルスネット) | 健康日本21アクション支援システム Webサイト. https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/exercise/s-05-005.html

4. Nilsson MI, Xhuti D, de Maat NM et al. Obesity and Metabolic Disease Impair the Anabolic Response to Protein Supplementation and Resistance Exercise: A Retrospective Analysis of a Randomized Clinical Trial with Implications for Aging, Sarcopenic Obesity, and Weight Management. Nutrients. 2024. PMID: 39771028 / DOI: 10.3390/nu16244407

山中 太郎

歯科医師


長浦マリン歯科

院長

山中 太郎

▶ 監修者プロフィール

経歴
【経歴・資格】
東京医科歯科大学 学術研修会(ホワイトニング)修了
AQBインプラント研修会 修了
Paragonインプラント CERTIFICATE OF COMPLETION 取得
Straumann インプラント CERTIFICATE 取得
袖ケ浦市保険医
Mint-Seminar Scalling.Root-Plaining Techniques Course.修了
GC Dentist.SRP Course Certificate of Completion 取得
東京医科歯科大学 学術研修会(小児歯科)修了
千葉県歯科医師会 学校歯科医 研修会修了
介護認定審査会委員研修会修了
君津木更津歯科医師会 学校歯科保健委員会委員
日本歯科医師会認定産業歯科医
介護支援専門員
厚生労働省認定 歯科医師臨床研修指導医
WORLDWIDE ORTHODONTIC BRAINS get up course certificate
千葉県歯科医学会 認定歯科医
千葉県歯科医師会認定 口腔がん検診医
certificate of completion license for SMILE TRU
Invisalign Certificate of Attendance 2022
Invisalign Certificate of Attendance 2026
研鑽会マイクロスコープコース 修了
Straumann Basic Implantology 修了
ハーバード大学 Multidisciplinary Approaches In Advanced Dentistry コース修了
第6期松岡塾修了
インビザライン2022 PLATINUM Status
インビザライン2023 PLATINUM Status
インビザライン2024 PLATINUM Status
インビザライン2025 PLATINUM Elite Status
インプラントテクニック研修会修了
日本歯科医師会生涯研修事業修了
マイクロ・形成・IOSハンズオンセミナー終了
資格・所属学会
【所属学会・スタディグループ】
日本外傷歯学会 認定医
日本歯科審美学会会員
日本歯周病学会会員
日本小児歯科学会会員
日本スポーツ歯科医学会会員
上総スタディーグループ会員
千葉県歯科医学会 認定歯科医
日本学校歯科医会会員
袖ケ浦市 介護認定審査会委員
Make a line(インビザライン)会員
【学校医・嘱託医】
キッズガーデンひまわり 嘱託医
まなびの森保育園長浦 嘱託医
暁星国際学園小学校 校医
袖ケ浦市立 長浦小学校 校医
袖ケ浦市立 長浦中学校 校医
千葉県立 袖ケ浦高等学校 校医

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